どぉも、ボーノです。
今からもう4.5年前のことですが
友人（仙人）の家に初めて泊まりに行った日
家にほぼ物がない彼の家を、僕は
「すごいね、家でキャンプ気分が味わえるんだね」
とふざけていじりましたが（大変失礼極まりない話だ）
あの日の仙人の家の居心地の良さと、帰ってからの自分の家への違和感は
今でもはっきり覚えています
ミニマリストを目指し始めたあの日より、もっと前…
思えばあの日、僕は持たない暮らしの心地よさを
身をもって体感したんだなと
思い出しました
仙人の仙人具合
僕が仙人と呼ぶ理由を簡単に説明します（当時の季節は冬）
・エアコンのコンセントが抜かれている状態がデフォルト
（エアコンってコンセント抜けるもんなんだと初めて知ったのもそういえばあの日）
・僕が泊まりに来たのでエアコンのコンセントを入れ稼働させようとしてくれたが
エアコンが自分がエアコンということを忘れたのか稼働せず四角い箱と化していた
・シチューを作ろうとスーパーに買い物に行くと「東京に来て初めて野菜買った」と告白される
（東京に来て彼は確か４年目だった気が…）
・シチューを作るのに人参を切ろうとしたらピーラーが無く、
包丁を横にスライドさせ、皮をそぐスタイル
・物がとりあえず無い。生きるのに必要最低限。
（本人は何も意識していないけど、はたから見たらミニマリスト）
まだまだありますが、ざっとこんな具合で
漫画にしたら面白そうだなと今書いていて思いました
泊まりに来なよと言われて行ってみた
「今度、泊まりに来なよ」
「おぉ、行く行く」
なにかの会話から盛り上がり、そんな話になりました
僕は仙人と仲が良く、よく遊んでいましたが
仙人が泊まりに来ることはあっても
そういえば、仙人の家に泊まりに行くことはなかったのです
行ってみると、うん、何も無い
我が家に当たり前にある、あれもこれも、ない。
「不便じゃないの？」
当時の僕は、自分と違いすぎる生活環境に驚き、ついつい素直に聞いてしまいました
「あった方が確かに便利かもしれないけど…必要無いかな」
答える仙人
僕は衝撃的でした
いやいや、こいつは何を言ってるんだ
どう考えたって不便じゃないかと
でもそこで妙にひっかかったんです
僕が必要と思っていたたくさんの物が無くても普通に生活が成り立っている…
だったら我が家ってなんなんだ？
そんな疑問が頭の中をぐるぐると
布団がとってもあたたかい
キャンプ気分で作ったシチューを2人でペロリとたいらげ
お酒も飲んで気分が良くなり
2人でいろんな話をして
酔いがさめた頃に風呂に入り（寒かった）
ありったけの服を防寒と着せられ（それでも寒い）
さて寝ようとなった時
僕は寒くて眠れないんじゃ無いかと思ったんですが
おもむろに何かを取り出す友人
それは「貼るホッカイロ」でした
貼るホッカイロを服の上から貼り
※低温やけどの危険がありますのでご使用の際は十分お気をつけください
布団にもぐる
すると不思議
「あれ？布団ってこんなにあったかかったっけ？」と…
布団に入り電気を消して
仙人とまたあれこれと話していると
また不思議な感覚に
なんだろう
布団があって、こうやって話せる友人がいて…
あれ？もう十分すぎるぐらい今日って充実していたな
僕の家にある、有り余るほどの物って
無くても全然いけるんじゃないか？と…
物が少ないことで気づいた日々のありがたみ
遮る「物」がなにもない仙人の家では
何もかもがダイレクトに伝わってきました
寒さで際立たされたホッカイロの温かみももちろんそうなんですが
そんな物理的なものだけじゃなくて
僕が日々見過ごしていた
自分の感情の変化や
会話から伝わる仙人の思いやりの気持ち
有り余る物に囲まれて生活していたら
片付けても片付けても物が散らばっていて
そちらにばかり注力していて
自分や、目の前にいる人と
こうしてゆっくり向き合う時間を忘れていたのではないかと…
まだその時は、ミニマリストという言葉も知らなかったため
その感覚を上手く説明もできず
その後、自分の生活へなかなか落とし込めずにいましたが
仙人の家に行くことが、僕は楽しみになってしまい
その後も定期的に心を浄化しに訪れていました
その後、自分もミニマリストに心惹かれ
部屋の物達を一掃しましたが
今思うと、あの日の感覚が大きかったんだなと
ふと思い出しました
生活しているとモヤモヤする日も当然あります
でもそのモヤモヤに今ならダイレクトに向き合えそうです
今日も整えてから眠りにつこうと思います
